基本情報

合衆国領有小離島は、ウェーク島、ミッドウェー環礁、ジョンストン環礁、パルミラ環礁、キングマン岩礁、ベーカー島、ハウランド島、ジャーヴィス島、ナヴァッサ島の9島(礁)を指すISOの統計区分である。ほとんどが赤道近辺の熱帯海域に位置し、面積は合計しても40km²足らず。住民はおらず、アメリカ合衆国魚類野生生物局(USFWS)職員や研究者、米軍要員が季節的・輪番で駐在するのみである。島々は国立野生生物保護区に指定され、絶海の孤島ならではの海鳥繁殖地・サンゴ礁生態系が保全されている。一方、ウェーク島やミッドウェー環礁は第二次世界大戦の激戦地としても知られ、数多くの史跡が残る。

正式名称
合衆国領有小離島
通称
US Minor Outlying Islands
国コード(数字3桁)
581
国コード(英字3桁)
UMI
国コード(英字2桁)
UM
推計人口
常駐 300人未満(研究者・軍関係者など) (2023)
人口密度
約9人/km² 未満
主要言語
英語
主要宗教
国歌
The Star-Spangled Banner(アメリカ合衆国国歌を共用)
国際電話番号
+1
インターネットTLD
.um(2008年廃止)

歴史

米国は19世紀半ばのグアノ島法や太平洋進出の一環としてこれらの島を領有し、軍事拠点・通信基地として利用してきた。

19世紀、米国は肥料として価値の高いグアノ(海鳥の糞)の採掘を目的にグアノ島法(1856年)を制定し、多くの無人島の領有を宣言した。これによりベーカー島やハウランド島などが編入された。20世紀前半には太平洋横断航空網や海底電信ケーブルの中継地として整備され、第二次世界大戦ではウェーク島・ミッドウェー環礁が日米間の戦場となった。冷戦期にはジョンストン環礁で核・化学兵器の貯蔵・廃棄が行われたが、2005年に軍は撤退。現在、大半が国立野生生物保護区となり、厳重な管理下で自然回復が進められている。

地理・気候

大半が低平な珊瑚礁または火山岩の小島で、標高は数メートル程度。島外縁に発達するラグーンと広大なサンゴ礁が特徴。

熱帯海洋性気候(年間を通じて高温多湿、降雨はスコール状)

面積
オセアニア/北アメリカ(カリブ海諸島を含む) / 34 km²
海岸線の有無
資源
グアノ堆積, 豊富な海鳥繁殖地, サンゴ礁生態系, 熱帯魚類資源, 潜在的風力エネルギー, 潜在的太陽光エネルギー, マングローブ林(パルミラ環礁), 大型回遊魚の回遊経路, 深海域の生物多様性, クリアなラグーン水質

政治

政治体制: アメリカ合衆国の未編入領域(パルミラ環礁のみ編入領域)

経済

通貨: アメリカ合衆国ドル (USD)

GDP(名目):

GDP(PPP):

言語・時間帯

主要言語: 英語

時間帯: UTC−11(ミッドウェー環礁), UTC−05(ナヴァッサ島), UTC+12(ウェーク島)

文化・習慣

民族集団

常駐職員(米国籍が大半)

国民的スポーツ

スポーツ文化は特に形成されていない

国旗

US Minor Outlying Islands 国旗