基本情報

シント・マールテンはカリブ海リーワード諸島に位置し、面積34km²とコンパクトながら年間100万人以上が訪れる人気観光地である。首都フィリップスブルフを中心に免税ショッピング街やクルーズ港、カジノが並び、周囲には白砂のビーチとエメラルドの海が広がる。英語が広く使われる多文化社会で、オランダとフランスが一つの島に共存する独特の歴史が現在の寛容で陽気な国民性を形づくった。主要産業は観光業・サービス業で、USドルが事実上の流通通貨。年間を通じて温暖だが、7~11月はハリケーンシーズンとなる。

正式名称
シント・マールテン
通称
シント・マールテン
国コード(数字3桁)
534
国コード(英字3桁)
SXM
国コード(英字2桁)
SX
推計人口
4.3万人 (2023)
人口密度
約1300人/km²
主要言語
オランダ語, 英語
主要宗教
プロテスタント, カトリック
国歌
O Sweet Saint Martin's Land
国際電話番号
+1-721
インターネットTLD
.sx

歴史

1648年のコンコルディア条約で島が仏蘭に分割され、2010年10月にオランダ領アンティル解体に伴いオランダ王国の構成国として自治国家へ移行。

1493年にコロンブスが命名した後、17世紀にフランスとオランダが塩の交易を巡り激しく争い、1648年の条約で平和的分割が成立した。その後も所有権が幾度も交替したが1815年のパリ条約で現在の境界が確定。プランテーション経済は19世紀の奴隷解放で衰退し、1939年の免税港宣言と1950年代の空港拡張を機に観光業へ転換した。2000年代に自治強化を求める機運が高まり、2010年にオランダ領アンティルが解体され「構成国シント・マールテン」として内政の完全自治を獲得した。

地理・気候

丘陵と入り江が入り組む火山性地形。沿岸の砂州が潟湖を形成し、マングローブ湿地とサンゴ礁が豊かな生態系を支える。

海洋性の熱帯サバナ気候

面積
北アメリカ(カリブ海) / 34 km²
首都
フィリップスブルフ
最大都市
ローアー・プリンセズ・クウォーター
海岸線の有無
主要湖沼
グレート・ソルト・ポンド, シンプソン・ベイ・ラグーン
隣接国
サン・マルタン(フランス領)
資源
海塩, 沿岸漁場, サンゴ礁, マングローブ, 貿易風(風力資源), 太陽光, 石灰岩, 美しいビーチ砂, グアバベリー樹, 観光資源

政治

政治体制: 立憲君主制下の議会民主制(オランダ王国構成国)

経済

通貨: オランダ領アンティル・ギルダー (ANG)

GDP(名目): 10.0 億米ドル (2022)

GDP(PPP): 17.0 億国際ドル (2022)

言語・時間帯

主要言語: オランダ語, 英語

時間帯: 大西洋標準時(AST)

文化・習慣

民族集団

アフリカ系カリブ人, クレオール, オランダ系, フランス系, インド系, 中国系, 南米系, レバノン系, シリア系

平均寿命

78.9歳

識字率

96.5%

国民的スポーツ

サッカー, クリケット, ヨットセーリング, ビーチバレー, バスケットボール

国旗

シント・マールテン 国旗

国章

シント・マールテン 国章