エスワティニの概要
南部アフリカに位置する内陸国で、アフリカ最後の絶対王制として知られる。
基本情報
国土は南アフリカ共和国とモザンビークに囲まれた山岳と草原の小国家。行政首都ムババーネと王宮・議会の置かれるロバンバの二都体制を採る。1968年に英国から独立し、2018年に国名を旧称スワジランドから現行名へ変更した。豊かなサトウキビ農業と植林、縫製・食品加工など中小工業が発達し、観光と南部アフリカ関税同盟 (SACU) 収入に依存する経済構造をもつ。公用語はスワジ語と英語で、スワジ文化の色濃い祭礼が今も盛大に行われる。
- 正式名称
- エスワティニ王国
- 通称
- エスワティニ
- 国コード(数字3桁)
- 748
- 国コード(英字3桁)
- SWZ
- 国コード(英字2桁)
- SZ
- 推計人口
- 約120万人 (2023)
- 人口密度
- 約70
- 主要言語
- スワジ語, 英語
- 主要宗教
- キリスト教, 伝統宗教
- 国歌
- Nkulunkulu Mnikati wetibusiso temaSwati
- 国際電話番号
- +268
- インターネットTLD
- .sz
歴史
19世紀に形成されたスワジ王国が英保護領期を経て1968年に独立、2005年憲法下でも国王の強権が続く。
スワジ人は18世紀末に現在地へ移動し、ムスワティ2世の時代に勢力を拡大。1902年から英国保護領となり、王政は温存された。1968年、ソブーザ2世の下で立憲君主国として独立したが、1973年に憲法を停止し政党を禁止、絶対王政を敷いた。1986年に即位したムスワティ3世は議会選挙を復活させたものの、政党は禁止されたままで民主化運動が続く。2018年、独立50周年の式典で国名をエスワティニへ改称。2021年には民主化要求デモが激化し、治安部隊の発砲による死傷者が報じられた。
地理・気候
西の標高1800m超ハイベルトから東の低地ローベルトへ段丘状に傾斜し、豊かな草原と植林、ルボンボ山脈の急崖が続く起伏に富んだ地形。
高原性温暖湿潤気候と熱帯サバナ気候の混合
- 面積
- アフリカ / 17364 km²
- 首都
- ムババーネ(行政)、ロバンバ(立法)
- 最大都市
- マンジニ
- 海岸線の有無
- 無
- 隣接国
- 南アフリカ共和国, モザンビーク
政治
政治体制: 立憲君主制(実質的な絶対王政)
経済
通貨: リランゲニ (SZL)
GDP(名目): 49 億USドル (2022)
GDP(PPP): 128 億国際ドル (2022)
言語・時間帯
主要言語: スワジ語, 英語
時間帯: 南アフリカ標準時
文化・習慣
民族集団
スワジ人, ズールー人, ツォンガ人, ヨーロッパ系, インド系, その他
平均寿命
約58歳(2021年)
識字率
約87%(2015年)
国民的スポーツ
サッカー, ラグビー, 陸上競技, ネットボール, クリケット