セルビアの概要
バルカン半島の中心に位置する内陸国で、旧ユーゴスラビアの政治的中枢を担った歴史を持つ。
基本情報
ドナウ川流域の肥沃なパンノニア平原からディナリック・アルプスの高原まで、多様な自然と文化が共存する国家。12世紀に王国として成立し、オスマン帝国、ハプスブルク帝国の支配を経て19世紀に近代国家へ。20世紀には南スラブ統一国家ユーゴスラビアの中心となり、度重なる紛争と政治変動を経て2006年に主権国家として独立を回復した。現在はEU加盟を目指しながらも、歴史的・宗教的結び付きの強いロシアや中国とも友好関係を維持するバランス外交を展開している。
- 正式名称
- セルビア共和国
- 通称
- セルビア
- 国コード(数字3桁)
- 688
- 国コード(英字3桁)
- SRB
- 国コード(英字2桁)
- RS
- 推計人口
- 約690万人 (2022)
- 人口密度
- 約75人/km2
- 主要言語
- セルビア語
- 主要宗教
- セルビア正教会, カトリック教会, イスラム教
- 国歌
- Bože pravde(神の正義)
- 国際電話番号
- +381
- インターネットTLD
- .rs
歴史
中世セルビア王国からユーゴスラビア連邦の中核を経て、2006年に独立を回復した。
1217年にセルビア王国がローマ教皇とコンスタンティノープルより承認され、14世紀にはバルカン最大級のセルビア帝国へ拡大。15世紀後半オスマン帝国に併合されるが、19世紀初頭の蜂起で自治を獲得し1878年ベルリン条約で完全独立。第一次大戦後に南スラブ王国(後のユーゴスラビア)を結成、第二次大戦後はチトーの下で非同盟路線の社会主義連邦に。1990年代のユーゴスラビア解体と紛争、2003年のセルビア・モンテネグロ連合を経て、2006年6月セルビア単独での独立が宣言された。
地理・気候
北部はドナウ・サヴァ両河が走る平坦なパンノニア平原、中央部はモラヴァ渓谷、南西部から南部にかけてはディナリック・アルプスとバルカン山脈の中高山地が広がる。
温帯湿潤気候から大陸性気候への移行帯で四季が明瞭
- 面積
- ヨーロッパ / 88361 km²
- 首都
- ベオグラード
- 最大都市
- ベオグラード
- 海岸線の有無
- 無
- 主要湖沼
- パリッチ湖, ドゥルダップ湖(貯水池), ゼラバル湖
- 隣接国
- ハンガリー, ルーマニア, ブルガリア, 北マケドニア, コソボ, モンテネグロ, ボスニア・ヘルツェゴビナ, クロアチア
政治
政治体制: 議院内閣制を採用する共和制
経済
通貨: セルビア・ディナール (RSD)
GDP(名目): 595億 米ドル (2023)
GDP(PPP): 1676億 米ドル (2023)
言語・時間帯
主要言語: セルビア語
時間帯: 中央ヨーロッパ時間 (CET), 中央ヨーロッパ夏時間 (CEST)
文化・習慣
民族集団
セルビア人, ハンガリー人, ボシュニャク人, ロマ, クロアチア人, スロバキア人, ブルガリア人, ルーマニア人, モンテネグロ人, マケドニア人
平均寿命
75.5年
識字率
98.5%
国民的スポーツ
サッカー, バスケットボール, テニス, バレーボール, 水球, ハンドボール