セントヘレナの概要
南大西洋の3つの孤島から成るイギリス海外領土。ナポレオン終焉の地として世界的に知られる。
基本情報
セントヘレナ島、アセンション島、トリスタンダクーニャ諸島という三つの島嶼区域で構成される。3島はいずれも大西洋中央海嶺上に噴出した火山島で、最北端と最南端の距離は約3,600kmに及ぶ。人口はわずか数千人で、島民は“Saints”“Ascension Islanders”“Tristanians”などと呼ばれる。主要産業は漁業、切手・貨幣収集向け発行、観光、防衛関連雇用などで、輸入依存度が高い。交通手段は航空機と貨客船のみで、物資や旅行計画には長いリードタイムを要する。気候は亜熱帯から冷温帯まで幅広く、固有種の鳥類や海亀の繁殖地など生態学的価値が高い。
- 正式名称
- セントヘレナ・アセンションおよびトリスタンダクーニャ
- 通称
- セントヘレナ
- 国コード(数字3桁)
- 654
- 国コード(英字3桁)
- SHN
- 国コード(英字2桁)
- SH
- 推計人口
- 約4,150人 (2023)
- 人口密度
- 約10人/km2
- 主要言語
- 英語
- 主要宗教
- キリスト教(英国国教会が中心)
- 国歌
- God Save the King(国王陛下万歳)
- 国際電話番号
- +290(セントヘレナ・トリスタンダクーニャ)、+247(アセンション島)
- インターネットTLD
- .sh, .ac
歴史
16世紀にポルトガル人が発見し、19世紀よりイギリスの支配下に入った。2009年の新憲法で3地域が対等となり現在の名称に改称。
1500年代初頭にポルトガル航海者が各島を相次いで発見。帆船時代には大西洋横断補給港として重要視され、1659年以降セントヘレナは東インド会社領に、1815年にはナポレオン1世の幽閉地となった。アセンション島とトリスタンダクーニャは1816年以降イギリス軍が占拠し、20世紀前半にセントヘレナ属領へ編入。2009年9月1日発効の憲法改正で属領関係を解消し、三区域の対等な連合領となった。現在も英王室を元首とする立憲君主制下にあり、総督が全領を代表する。
地理・気候
急峻な玄武岩断崖と噴火円頂丘が連なる火山島地形。中央部は雲霧林、沿岸は乾燥した草地と黒い溶岩台地が広がる。
海洋性亜熱帯(セントヘレナ・アセンション)〜冷涼海洋性(トリスタンダクーニャ)
- 面積
- アフリカ / 420 km²
- 首都
- ジェームズタウン
- 最大都市
- ジェームズタウン
- 海岸線の有無
- 有
政治
政治体制: 立憲君主制下の議会制民主主義(イギリス海外領土)
経済
通貨: セントヘレナ・ポンド(SHP)※スターリング・ポンド併用 (SHP)
GDP(名目):
GDP(PPP): 48 百万ドル (2022)
言語・時間帯
主要言語: 英語
時間帯: GMT
文化・習慣
民族集団
アフリカ系, 英系, ポルトガル系, 中国系, インド系, 混血
平均寿命
約78歳
識字率
97%
国民的スポーツ
サッカー, クリケット, 釣り, 陸上競技, ゴルフ