カタールの概要
ペルシャ湾に突き出た半島を領土とする資源豊かな小国。液化天然ガス輸出で世界有数の富裕国となった。
基本情報
カタールは西アジア・アラビア半島北東部に位置する首長制国家で、国土の大半が平坦な砂漠で構成される。1971年に英国保護領から独立し、サーニー家の世襲君主制が続く。世界第3位規模の天然ガス埋蔵量と豊富な石油資源を背景に、一人当たりGDPは常に世界上位にあり、所得税のない高福祉国家を実現している。首都ドーハは金融・メディア・航空のハブとして急成長し、アルジャジーラをはじめとする国際メディアや研究教育都市「エデュケーション・シティ」が集積する。2022年FIFAワールドカップ開催を機に、大規模インフラと観光資源の整備が加速した。
- 正式名称
- カタール国
- 通称
- カタール
- 国コード(数字3桁)
- 634
- 国コード(英字3桁)
- QAT
- 国コード(英字2桁)
- QA
- 推計人口
- 約280万人 (2023)
- 人口密度
- 約240
- 主要言語
- アラビア語
- 主要宗教
- イスラム教
- 国歌
- Al-Salam Al-Amiri(السلام الأميري)
- 国際電話番号
- +974
- インターネットTLD
- .qa
歴史
真珠交易から石油・ガス開発へと転換し、1971年に独立して急速な近代化を遂げた。
古代より真珠採取で知られたが、20世紀前半に石油が発見され、英国保護領下で開発が進む。1949年の輸出開始後、石油収入が国を変貌させた。1971年9月3日に単独で独立し、1980年代後半からは巨大ノースフィールドの開発で天然ガス国家へ転身。1995年のハマド首長の下で近代的インフラと教育投資が本格化し、2013年からはタミーム首長が経済多角化とソフトパワー外交を推進。湾岸危機や中東仲介外交を経験しつつも、高い経済力と国際イベント誘致で存在感を高めている。
地理・気候
国土はほぼ平坦な石灰質砂漠で、北部に低い台地、南部に砂丘が広がる。海岸線は浅いラグーンとマングローブ湿地を点在する。
熱帯砂漠気候(BWh)
- 面積
- アジア / 11586 km²
- 首都
- ドーハ
- 最大都市
- ドーハ
- 海岸線の有無
- 有
- 隣接国
- サウジアラビア
政治
政治体制: 立憲世襲首長制
経済
通貨: カタール・リヤル (QAR)
GDP(名目): 2,350 億米ドル (2023)
GDP(PPP): 4,031 億国際ドル (2023)
言語・時間帯
主要言語: アラビア語
時間帯: アラビア標準時
文化・習慣
民族集団
カタール系アラブ人, 南アジア系(インド、パキスタン), フィリピン系, エジプト・北アフリカ系, イラン系, ネパール系, バングラデシュ系
平均寿命
約80.2歳
識字率
97.8%
国民的スポーツ
サッカー, ラクダレース, クリケット, ハンドボール, バレーボール