タヒチの概要
南太平洋に散在する118島から成るフランスの海外共同体で、タヒチ島を中心に黒蝶真珠やリゾート観光で知られる。
基本情報
フランス領ポリネシアはソシエテ、トゥアモトゥ、マルケサス、ガンビエ、オーストラルの5つの群島で構成され、総陸地面積は4,167km²と小さいが、排他的経済水域は日本の約7倍に達する。行政の中心地はタヒチ島のパペーテで、黒蝶真珠、バニラ、観光が主要産業。フランス本国からの財政移転による公共部門も経済の柱となっている。温暖な海洋性気候、透明度の高いラグーン、サーフィンやヴァア(アウトリガーカヌー)文化が世界的な魅力を放つ一方、核実験の歴史など環境・社会課題も抱えている。
- 正式名称
- フランス領ポリネシア(フランス共和国海外共同体)
- 通称
- タヒチ
- 国コード(数字3桁)
- 258
- 国コード(英字3桁)
- PYF
- 国コード(英字2桁)
- PF
- 推計人口
- 約30.5万人 (2023)
- 人口密度
- 約73人/km²
- 主要言語
- フランス語, タヒチ語
- 主要宗教
- キリスト教(プロテスタント・カトリック)
- 国歌
- La Marseillaise(フランス国歌)/'Ia Ora 'O Tahiti Nui'(準州歌)
- 国際電話番号
- +689
- インターネットTLD
- .pf
歴史
ポリネシア人の定住後、18世紀に欧州勢が来航し、1880年にフランスへ主権が譲渡された。第二次世界大戦後に自治が拡大し、2004年から『海外準県(POM)』の地位を得ている。
5〜8世紀に西ポリネシアからカヌー航海でタヒチやマルケサスに人が到達。1767年にウォリスがタヒチ島へ来航し、以後クックやブーゲンビルが探検。ポマレ王朝下で1842年に仏保護領、1880年に正式植民地化。第二次大戦では自由フランス側につき、1957年に自治政府を樹立。1966〜1996年にムルロアなどで核実験が実施され、健康被害補償をめぐる議論が続く。2004年の憲章改正で“Polynésie française”として広範な自治権を有し、2013年には再び国連非自治地域リストに掲載された。
地理・気候
火山起源の高島と環礁が織り成す多島海で、山岳部は熱帯雨林、沿岸部はターコイズ色のラグーンとサンゴ礁に囲まれる。
熱帯海洋性気候(高温多湿・貿易風区)
- 面積
- オセアニア / 4167 km²
- 首都
- パペーテ
- 最大都市
- パペーテ
- 海岸線の有無
- 有
政治
政治体制: フランス共和国の海外共同体(COM)としての分権自治政府
経済
通貨: CFPフラン(フレンチパシフィックフラン) (XPF)
GDP(名目): 約65 米ドル (2022)
GDP(PPP): 約90 国際ドル (2022)
言語・時間帯
主要言語: フランス語, タヒチ語
時間帯: UTC−10:00(社会諸島・トゥアモトゥ北西部), UTC−09:30(マルケサス諸島), UTC−09:00(ガンビエ諸島)
文化・習慣
民族集団
ポリネシア系タヒチアン, マルケサス系, トゥアモトゥ系, マンガレバ系, オーストラル系, ヨーロッパ系(主にフランス人), 中国系, 混血(デミ・ポリネシアン)
平均寿命
約78.5歳
識字率
約98%
国民的スポーツ
ヴァア(アウトリガーカヌー競漕), サーフィン, サッカー, ラグビー, ボディボード, パドルボード