基本情報

パレスチナ国は西アジアに位置し、ヨルダン川西岸地区とガザ地区に行政権を有する。宗教的・歴史的に重要な聖地を多数抱え、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の交差点として知られる。地形は海岸平野、石灰岩の丘陵、世界最低所の死海沿岸、乾燥したネゲブ北端など変化に富む。通貨は公式には定められておらず、イスラエル新シェケルやヨルダン・ディナール米ドルが流通。若年人口比率が高く、刺繍やオリーブ石鹸などの伝統産業が盛ん。長年続く対イスラエル紛争と分断統治が社会経済に影を落とす一方、起業家精神と教育熱心さでIT・サービス分野が伸びつつある。

正式名称
パレスチナ国
通称
パレスチナ
国コード(数字3桁)
275
国コード(英字3桁)
PSE
国コード(英字2桁)
PS
推計人口
約530万人 (2024)
人口密度
約830人/km2
主要言語
アラビア語
主要宗教
イスラム教, キリスト教
国歌
Bilādi Bilādi Bilādi(我が祖国)
国際電話番号
+970
インターネットTLD
.ps

歴史

古代カナン以来多数の帝国に支配され、20世紀に英委任統治領を経て1948年以降はイスラエルとの衝突と並行して国家建設を模索してきた。

19世紀末のシオニズム台頭とともに英領パレスチナでアラブとユダヤの対立が激化し、1947年の国連分割決議後に第一次中東戦争が勃発。1967年の第三次中東戦争でイスラエルが西岸・ガザを占領し、1987年の第一次インティファーダを経て1993年のオスロ合意でパレスチナ自治政府が発足。2006年選挙後にファタハとハマースが分裂し、西岸とガザで二重統治が続く。2012年には国連オブザーバー国家となり、2024年までに140超の国が国家承認を表明した。

地理・気候

地中海沿岸の平野から石灰岩丘陵、ヨルダン渓谷の低地、南部の半乾燥地帯まで多様な小地形が広がる。

地中海性気候とステップ・砂漠気候の混在

面積
アジア / 6020 km²
首都
ラマッラー(暫定)
最大都市
ガザ
海岸線の有無
隣接国
イスラエル, エジプト, ヨルダン
資源
石灰石, 死海南岸の塩, オリーブ, デーツ, 太陽光, 観光資源, 地下水帯水層, 石膏, 少量の天然ガス(沖合), 文化遺産群

政治

政治体制: 半大統領制共和制(暫定自治政府)

経済

通貨: イスラエル新シェケル (ILS)

GDP(名目): 191 億米ドル (2022)

GDP(PPP): 359 億国際ドル (2022)

言語・時間帯

主要言語: アラビア語

時間帯: 東欧時間, 東欧夏時間

文化・習慣

民族集団

パレスチナ系アラブ人, サマリア人, アルメニア系, チェルケス系, ベドウィン

平均寿命

約74.4歳

識字率

約97%

国民的スポーツ

サッカー, バスケットボール, バレーボール, テコンドー, 陸上競技

国旗

パレスチナ 国旗

国章

パレスチナ 国章