パラグアイの概要
南米中央部に位置する内陸国で、豊かな大河と森林に恵まれながらも独自の歴史と二言語文化を守る国。
基本情報
パラグアイはパラグアイ川とパラナ川に挟まれた肥沃な東部と、乾燥したチャコ平原からなる西部で構成される。公用語にスペイン語とグアラニー語を併用し、国民の大多数がバイリンガルという独特のアイデンティティを持つ。三国同盟戦争で壊滅的打撃を受けた後も、農牧業と水力発電を基盤に経済を再建。イタイプー・ダムは世界最大級の水力発電量を誇り、電力輸出国として知られる。また、長い軍政を経て1989年に民主化し現在は大統領制共和制を採用している。
- 正式名称
- パラグアイ共和国
- 通称
- パラグアイ
- 国コード(数字3桁)
- 600
- 国コード(英字3桁)
- PRY
- 国コード(英字2桁)
- PY
- 推計人口
- 約720万人(2024年推計) (2024)
- 人口密度
- 約17.8人/km²
- 主要言語
- スペイン語, グアラニー語
- 主要宗教
- ローマ・カトリック
- 国歌
- Himno Nacional del Paraguay(Paraguayos, República o muerte)
- 国際電話番号
- +595
- インターネットTLD
- .py
歴史
1811年に独立を宣言し、以後激動の内外戦争と独裁期を経験したが、1989年の民政移管で民主化が定着しつつある。
独立直後はホセ・ガスパル・ロドリゲス・デ・フランシアによる鎖国・農本路線が続き、19世紀後半の三国同盟戦争では人口と国土の大半を失った。その後もチャコ戦争や長期軍事政権を経て政治的混乱が続いたが、1989年のストロエスネル体制崩壊以降は複数政党制と定期選挙が行われている。現在は農産物輸出、再生可能エネルギー、ITサービスなど多角化を進めている。
地理・気候
東部は丘陵と森林、赤土の耕作地が広がり、西部は乾燥した低木疎林と塩性湿地のチャコ平原が占める。大河パラグアイ川が国を南北に貫く。
亜熱帯湿潤(東部)/半乾燥ステップ(西部チャコ)
- 面積
- 南アメリカ / 406752 km²
- 首都
- アスンシオン
- 最大都市
- アスンシオン
- 海岸線の有無
- 無
- 隣接国
- アルゼンチン, ボリビア, ブラジル
政治
政治体制: 共和制(大統領制、単一国家)
経済
通貨: グアラニー (PYG)
GDP(名目): 477億 米ドル (2023)
GDP(PPP): 982億 米ドル (2023)
言語・時間帯
主要言語: スペイン語, グアラニー語
時間帯: パラグアイ標準時, パラグアイ夏時間
文化・習慣
民族集団
メスティーソ, グアラニー系先住民, ドイツ系, イタリア系, 日系, ブラジル系, アルゼンチン系, アラブ系
平均寿命
約74歳
識字率
約94%
国民的スポーツ
サッカー, フットサル, ラ・パロマ(伝統棒術), バスケットボール, ハンドボール, ラリー競技(トランチャコ)