ナウルの概要
赤道直下のわずか21km²の島国。リン鉱石輸出で一時は世界有数の富裕国となったが資源枯渇後に経済再建を図っている。
基本情報
ナウルは南太平洋西部に位置する世界で3番目に小さな主権国家で、14地区からなる環礁起源の隆起サンゴ島である。植民地時代に発見された高品位リン鉱石の採掘で1970〜80年代に急速な繁栄を経験したが、可採層の枯渇と投資失敗で財政危機に陥った。空いた中心高原は荒廃が進む一方で再植林と土地復元が進められ、近年は二次採掘や地域漁業管理、オフショア金融、インターネットドメインビジネス等の多角化が模索される。首都は定められておらず、政府機能はヤレン地区に集中する。人口はおよそ1万2千人で、肥満と糖尿病の蔓延が深刻な公衆衛生上の課題となっている。
- 正式名称
- ナウル共和国
- 通称
- ナウル
- 国コード(数字3桁)
- 520
- 国コード(英字3桁)
- NRU
- 国コード(英字2桁)
- NR
- 推計人口
- 1.2万人 (2024)
- 人口密度
- 約570
- 主要言語
- ナウル語, 英語
- 主要宗教
- プロテスタント, ローマ・カトリック
- 国歌
- Nauru Bwiema
- 国際電話番号
- +674
- インターネットTLD
- .nr
歴史
リン鉱石開発で隆盛後、資源枯渇により経済が縮小。1968年に独立し議会制共和国を維持する。
先住ナウル人の島は19世紀末にドイツ保護領となり、第一次大戦後は英・豪・NZ共同委任統治領としてリン鉱石の大規模採掘が始まった。第二次大戦で日本軍が占領し終戦後は国連信託統治領を経て1968年に独立。資源収入を豪大胆に国内福祉へ投じ税金・公共料金無償化を実現したが、90年代に資源枯渇と財投失敗で破綻状態に。豪州による難民オフショア収容や台湾・中国との外交転換などで歳入を補完しつつ、二次リン鉱採掘と観光・漁業で再建を目指している。
地理・気候
外周を狭い沿岸平野が取り巻き、中央はリン鉱石採掘で削られた石灰岩の高原が広がる典型的な隆起サンゴ島。
熱帯雨林気候 (Af)
- 面積
- オセアニア / 21 km²
- 首都
- (正式なし/政府所在地:ヤレン地区)
- 最大都市
- デニゴモドゥ地区
- 海岸線の有無
- 有
- 主要湖沼
- ブアダ・ラグーン
政治
政治体制: 単院制議会共和国(大統領制)
経済
通貨: オーストラリア・ドル (AUD)
GDP(名目): 1.5 億USドル (2023)
GDP(PPP): 2.3 億国際ドル (2023)
言語・時間帯
主要言語: ナウル語, 英語
時間帯: NRT
文化・習慣
民族集団
ナウル人, イ・キリバス人, ツバル人, 中国系, ヨーロッパ系
平均寿命
約70
識字率
96
国民的スポーツ
オーストラリアンフットボール, 重量挙げ, パワーリフティング, サッカー, タッチラグビー