マーシャル諸島の概要
ミクロネシアに位置する29の環礁と5島から成る小島嶼国家。第二次世界大戦や核実験の舞台となった歴史と、豊かなサンゴ礁の海で知られる。
基本情報
マーシャル諸島は太平洋の赤道やや北に散在する小さなサンゴ礁国家で、東西二つの列島(ラタック列島・ラリック列島)を有する。 陸地面積は181km²に過ぎないが、排他的経済水域(EEZ)は200万km²以上に及び、漁業資源が経済の柱となっている。 国土の平均標高は2〜3mと低く、海面上昇と気候変動への脆弱性が国際的課題となっている。 かつては日本やアメリカの統治を受け、1946〜58年にはビキニ・エニウェトク環礁で核実験が行われた。 1986年に米国との自由連合盟約(コンパクト)下で独立し、国防と一部外交通商を米国に委ねつつ独自の政府を運営している。 公用語のマーシャル語はオーストロネシア語族特有の声調と語彙を持ち、「ヨクウェ」は“愛・平和・こんにちは”を意味する。
- 正式名称
- マーシャル諸島共和国
- 通称
- マーシャル諸島
- 国コード(数字3桁)
- 584
- 国コード(英字3桁)
- MHL
- 国コード(英字2桁)
- MH
- 推計人口
- 約4.2万人 (2023)
- 人口密度
- 約230人/km2
- 主要言語
- マーシャル語, 英語
- 主要宗教
- キリスト教(プロテスタント多数、カトリック他)
- 国歌
- Forever Marshall Islands
- 国際電話番号
- +692
- インターネットTLD
- .mh
歴史
ドイツ保護領・日本委任統治・米国信託統治を経て1986年独立。
16世紀にスペイン人が発見し、19世紀末にドイツが保護領化。 第一次世界大戦で日本が占領し、国際連盟委任統治領「南洋群島」として行政とインフラ整備を行った。 1944年米軍が制圧、1947年以降は国連太平洋諸島信託統治領として米国が統治。 1946〜1958年に67回の核実験が実施され、現在も放射性廃棄物と補償問題が残る。 1979年に憲法を制定し自治政府発足、1986年10月コンパクト発効で主権国家となった。 1991年国連加盟、2004年改訂コンパクトを締結し対米援助を継続。 近年は気候変動や海面上昇への国際的発言権を強め、再生可能エネルギー・観光開発を模索している。
地理・気候
平均標高2–3mの低平なサンゴ礁で、環礁がネックレス状にラグーンを囲む。火山岩はほとんど無く、土壌は珊瑚砂と有機物が主体。
熱帯雨林気候(Af)
- 面積
- オセアニア / 181 km²
- 首都
- マジュロ
- 最大都市
- マジュロ
- 海岸線の有無
- 有
政治
政治体制: 大統領制共和制(米国との自由連合盟約下)
経済
通貨: 米ドル (USD)
GDP(名目): 0.26 10億米ドル (2022)
GDP(PPP): 0.73 10億国際ドル (2022)
言語・時間帯
主要言語: マーシャル語, 英語
時間帯: マーシャル諸島時間
文化・習慣
民族集団
マーシャル人(ミクロネシア系), 米国系, フィリピン系, 華人, その他太平洋諸島出身者
平均寿命
約71年
識字率
約98%
国民的スポーツ
アウトリガーカヌーレース, サッカー, バスケットボール, 野球, バレーボール, ウェイトリフティング