基本情報

モロッコはアラブ世界とアフリカ、欧州が交わる戦略的要衝にあり、アラウィー朝の王政の下で安定した政治を維持している。豊かな歴史遺産と多彩な民族文化を持ち、フェズやマラケシュなどのメディナは世界遺産として知られる。経済面ではリン鉱石世界最大級の埋蔵量を背景にした資源産業と、欧州市場向けの自動車・航空機部品産業、農水産物輸出、観光が柱。再生可能エネルギー導入にも積極的で、太陽光・風力の比率を高めている。

正式名称
モロッコ王国
通称
モロッコ
国コード(数字3桁)
504
国コード(英字3桁)
MAR
国コード(英字2桁)
MA
推計人口
約3,700万人 (2023)
人口密度
約84人/km2
主要言語
アラビア語, ベルベル語
主要宗教
イスラム教(スンニ派)
国歌
賛歌(Hymne Chérifien)
国際電話番号
+212
インターネットTLD
.ma

歴史

ベルベル王国からイスラム諸王朝、フランス・スペイン保護領を経て1956年に独立。

古代カルタゴ人の交易拠点として始まった沿岸部は、その後ローマ帝国の属州となり、8世紀にイスラム化。ムラービト朝、ムワッヒド朝などの強国がマグリブとイベリアを支配し、16世紀以降はアラウィー朝が君臨。1912年のフェス条約でフランス・スペインの保護領となったが、独立運動を経て1956年に完全独立。西サハラ問題を抱えつつも、1990年代以降は政治・経済改革とインフラ整備を進め、アフリカ・中東のハブとして位置づけを強めている。

地理・気候

北はリーフ山地と肥沃な平野、中央にアトラス山脈が走り南はサハラ砂漠へと続く多様な地形。大西洋と地中海に長い海岸線を持つ。

地中海性・半乾燥性・砂漠性が混在

面積
アフリカ / 446550 km²
首都
ラバト
最大都市
カサブランカ
海岸線の有無
隣接国
アルジェリア, 西サハラ, スペイン(セウタ・メリリャ)
資源
リン鉱石, 鉛, 亜鉛, 銀, 金, 銅, コバルト, ストロンチウム, 鉄鉱石, マンガン, 天然ガス, 少量の原油, 漁業資源, アルガンノキ, サフラン, 太陽光, 風力, 観光資源

政治

政治体制: 立憲君主制(アラウィー朝)

経済

通貨: モロッコ・ディルハム (MAD)

GDP(名目): 1429 億ドル (2023)

GDP(PPP): 3790 億ドル (2023)

言語・時間帯

主要言語: アラビア語, ベルベル語

時間帯: 西ヨーロッパ時間, 西ヨーロッパ夏時間

文化・習慣

民族集団

アラブ系モロッコ人, ベルベル人(アマジーグ), サハラウィ, ユダヤ系モロッコ人, グナワ(黒アフリカ系), 欧州系(フランス・スペイン)

平均寿命

75.6年

識字率

74.7%

国民的スポーツ

サッカー, 陸上競技, テニス, フットサル, 乗馬ファンタジア, サーフィン

国旗

モロッコ 国旗

国章

モロッコ 国章