レソトの概要
アフリカ南部で唯一、周囲を南アフリカ共和国に完全に囲まれた標高の高い王国。
基本情報
レソトは国土全域が標高1,400mを超え、「南部アフリカの屋根」と称される山岳国家である。豊富な水資源を生かし、巨大ダムからの水・電力輸出と繊維産業が経済を支える。公用語はソト語と英語で、高い識字率を有する一方、HIV/AIDSの感染率が依然高く保健課題を抱える。国王レツィエ3世を戴く立憲君主制で、議院内閣制の下で選挙が行われる。アフリカ最大の貿易相手は国境を接する南アフリカ共和国であり、通貨ロチはランドと等価である。高原を活かしたトレッキングやアフリカ屈指のスキー場など、自然アクティビティも注目を集める。
- 正式名称
- レソト王国
- 通称
- レソト
- 国コード(数字3桁)
- 426
- 国コード(英字3桁)
- LSO
- 国コード(英字2桁)
- LS
- 推計人口
- 約230万人 (2023)
- 人口密度
- 約73人/km2
- 主要言語
- ソト語, 英語
- 主要宗教
- キリスト教(プロテスタント・カトリック)
- 国歌
- Lesotho Fatše La Bo-ntat'a Rona(我らの父祖の土地レソト)
- 国際電話番号
- +266
- インターネットTLD
- .ls
歴史
モショエショエ1世により統一されたバソト王国が1868年に英国保護領となり、1966年10月4日に独立してレソト王国となった。
19世紀初頭、ムフェカネ動乱を逃れたバソト族をまとめたモショエショエ1世はタバ・ボシウを拠点に王国を形成。ボーア人との衝突を経て1868年にイギリス保護領「バストランド」となり、山岳地帯だけが残された。1900年代初頭から自治要求が強まり1966年に独立。以後、軍事クーデターや連立崩壊など政情不安が続いたが、1990年代以降は民主化が進展した。南アフリカ開発共同体(SADC)の調停を経て選挙システムが再整備され、現在は比較的安定した議会制を維持している。
地理・気候
国土はドラケンスバーグ山脈とマロティ山脈から成る高原。深い渓谷と緑の草原が連なり、河川の源流域が集中する。
高地温帯性気候(夏雨・冬乾燥)
- 面積
- アフリカ / 30355 km²
- 首都
- マセル
- 最大都市
- マセル
- 海岸線の有無
- 無
- 隣接国
- 南アフリカ共和国
政治
政治体制: 立憲君主制(議院内閣制)
経済
通貨: ロチ (LSL)
GDP(名目): 24.3 億米ドル (2023)
GDP(PPP): 75.4 億国際ドル (2023)
言語・時間帯
主要言語: ソト語, 英語
時間帯: 南アフリカ標準時
文化・習慣
民族集団
バソト(ソト族), ズールー系少数, サン系少数, アジア系少数, 欧州系少数
平均寿命
約55歳(2021年)
識字率
79.4%(2019年)
国民的スポーツ
サッカー, 長距離走, 乗馬(ポニー競技), ラグビー, スキー, クリケット