ジャージーの概要
イギリス海峡に浮かぶチャンネル諸島最大の島で、英国王室直轄の自治領。
基本情報
ジャージーはフランス沿岸から約22km、イギリス南海岸から140kmに位置する島を中心とした王室属領である。議会と法制度、税制を独自に有し、金融サービスと観光が主要産業。温暖な海洋性気候と豊かな自然、歴史的な城塞や第二次世界大戦時代の要塞跡が点在し、ジャージー牛やジャージー・ロイヤルポテトなど農産物でも知られる。EUにも英国にも属さず、英国が防衛と外交を担当する一方、内政は高い自治権が保障されている。
- 正式名称
- ジャージー代官管轄区
- 通称
- ジャージー
- 国コード(数字3桁)
- 832
- 国コード(英字3桁)
- JEY
- 国コード(英字2桁)
- JE
- 推計人口
- 約10.3万人 (2021)
- 人口密度
- 約860人/km²
- 主要言語
- 英語, フランス語, ジャージー方言(ジェリエ:Jèrriais)
- 主要宗教
- 英国国教会, カトリック
- 国歌
- Ma Normandie(マ・ノルマンディー)
- 国際電話番号
- +44-1534
- インターネットTLD
- .je
歴史
ノルマン文化の影響を受け、中世に英国王室の直轄地となり現在まで自治を維持。第二次世界大戦中にはドイツ軍に占領された。
9〜10世紀にヴァイキングが来訪し、933年にノルマンディー公国領に組み込まれた。1066年のノルマン・コンクエスト後は英仏両王室の微妙な関係の中で島独自の法慣習を維持。1204年、英仏分離後もイングランド王の直轄領として残り、多くの特権が認められた。1640年代の清教徒革命では王党派の拠点となり、19世紀には絹編み『ジャージー』が英国で流行。1940〜45年にナチス・ドイツに占領され、解放記念日は今も祝われる。戦後はタックスヘイブンとして金融業を拡大し、観光地としても発展した。
地理・気候
起伏の緩やかな高原と断崖海岸が組み合わさり、南岸は砂浜、北岸は花崗岩の絶壁が続く。干潮時には干潟とサンゴ礁が広範囲に露出する。
海洋性温帯(Cfb)
- 面積
- ヨーロッパ / 119.5 km²
- 首都
- セント・ヘリア
- 最大都市
- セント・ヘリア
- 海岸線の有無
- 有
政治
政治体制: 立憲君主制下の議会民主制(英国王室属領)
経済
通貨: ポンド・スターリング/ジャージー・ポンド (GBP / JEP)
GDP(名目): 約75億 米ドル (2022)
GDP(PPP):
言語・時間帯
主要言語: 英語, フランス語, ジャージー方言(ジェリエ:Jèrriais)
時間帯: GMT(冬季), BST(夏季)
文化・習慣
民族集団
イギリス系, ジャージー土着系, ポルトガル系(マデイラ島), フランス系, アイルランド系, ポーランド系, その他欧州系, アジア系, アフリカ系
平均寿命
82.6歳(2020年推計)
識字率
99%
国民的スポーツ
クリケット, ラグビー, サッカー, セーリング, サイクリング, 陸上競技