イランの概要
ペルシア文明を継承し石油・天然ガス資源を有する中東の大国。
基本情報
イランは古代ペルシア帝国に始まる悠久の歴史と独自のイスラーム文化を併せ持つ国家で、現在はイスラム法学者を最高権威とするイスラム共和制を採用する。アルボルズ・ザーグロス両山脈とイラン高原、そしてペルシャ湾・カスピ海という多様な自然環境を背景に、世界遺産登録件数は22件を数える。豊富な石油・天然ガスは経済の基盤である一方、制裁や国際政治の影響を強く受ける。科学技術・教育水準は中東上位で、医薬・ナノテク・宇宙など先端分野でも成果を挙げる。
- 正式名称
- イラン・イスラム共和国
- 通称
- イラン
- 国コード(数字3桁)
- 364
- 国コード(英字3桁)
- IRN
- 国コード(英字2桁)
- IR
- 推計人口
- 約8,600万人 (2023)
- 人口密度
- 約52人/km2
- 主要言語
- ペルシア語
- 主要宗教
- イスラム教シーア派十二イマーム派
- 国歌
- National Anthem of the Islamic Republic of Iran
- 国際電話番号
- +98
- インターネットTLD
- ['.ir', '.ایران']
歴史
アケメネス朝からサーサーン朝、イスラーム化を経て1979年の革命でイスラム共和国となる。
前550年にキュロス大王が築いたアケメネス朝は「最初の世界帝国」と称され、その後サーサーン朝でゾロアスター教文化が開花した。7世紀のイスラーム征服以降は数々の王朝と外勢の支配を経て近代に至る。カージャール朝期には列強の干渉を受け、20世紀前半にパフラヴィー朝が近代化を進めるも、1979年のイラン・イスラーム革命で王政は崩壊しイスラム共和制が成立した。1980年代のイラン・イラク戦争と核開発問題を経て、現在も改革派と保守派のせめぎ合いの中で独自の道を歩む。
地理・気候
アルボルズ山脈とザーグロス山脈に挟まれた広大なイラン高原が国土の大半を占め、中央部にはカヴィール・ルート両砂漠、北部にカスピ海沿岸の湿潤平野が広がる
半乾燥・大陸性を基調とし地域差が大きい
- 面積
- アジア / 1648195 km²
- 首都
- テヘラン
- 最大都市
- テヘラン
- 海岸線の有無
- 有
- 主要湖沼
- ウルミエ湖
- 隣接国
- アルメニア, アゼルバイジャン, トルクメニスタン, アフガニスタン, パキスタン, トルコ, イラク
政治
政治体制: イスラム共和制(法学者の統治による共和制)
経済
通貨: イラン・リアル (IRR)
GDP(名目): 3,860 億米ドル (2022)
GDP(PPP): 16,500 億米ドル (2022)
言語・時間帯
主要言語: ペルシア語
時間帯: イラン標準時 (IRST)
文化・習慣
民族集団
ペルシア人, アゼルバイジャン人, クルド人, ロル族, アラブ人, バローチ人, トルクメン人, タリシュ人, アルメニア人, アッシリア人
平均寿命
約76歳
識字率
約85%
国民的スポーツ
レスリング, サッカー, バレーボール, フットサル, 重量挙げ, ズールハーネ武術