BIOTの概要
チャゴス諸島を中心に約2,300島から成るイギリスの海外領土。民間人の恒常的居住はなく米英の軍事拠点として機能する。
基本情報
イギリス領インド洋地域(BIOT)は、ディエゴガルシア島を含むチャゴス諸島などの珊瑚環礁から構成され、インド洋中央部に孤立する戦略的要衝である。1965年にモーリシャスから分離されて英領となり、1970年代以降は米英共同運用の軍事基地が置かれた。最高標高は約2mと低く、熱帯海洋性気候で年間を通じて高温多湿。行政はロンドンの外務・英連邦・開発省がセーシェルのヴィクトリアを通じて遠隔管理し、立法機関は持たない。現在は軍関係者以外の渡航が原則禁止されているが、.ioドメインの商用利用などデジタル面での存在感も大きい。
- 正式名称
- イギリス領インド洋地域
- 通称
- BIOT
- 国コード(数字3桁)
- 086
- 国コード(英字3桁)
- IOT
- 国コード(英字2桁)
- IO
- 推計人口
- 約3,000人(常駐軍人・軍属のみ、民間定住者なし) (2023)
- 人口密度
- 約50人/km²(陸地面積60km²換算)
- 主要言語
- 英語
- 主要宗教
- 多様(軍人・軍属の個人信条による)
- 国歌
- God Save the King
- 国際電話番号
- +246
- インターネットTLD
- .io
歴史
1965年に英領として成立し、住民は1973年までに強制移住。以後は軍事利用のみ。2024年に英政府がモーリシャスへの返還方針を表明。
チャゴス諸島はかつてモーリシャス植民地の一部であったが、1965年にイギリスが分離しBIOTを創設。1967〜1973年にかけ島民約1,500人がモーリシャスやセーシェルへ移住させられた。1971年から米軍がディエゴガルシアに基地を建設し、アフガニスタンやイラクなど中東作戦の拠点となった。1990年代以降、モーリシャスは国際司法裁判所で領有権を争い、2019年国連総会が英撤退を勧告。2024年10月、イギリスは諸島の主権移譲でモーリシャスと合意し、基地は維持されるが島民帰還が認められる予定。
地理・気候
環礁と低平な珊瑚の島々で構成され、白砂ビーチとココヤシ林が広がる。最高標高2m以下で淡水源はない。
熱帯海洋性(モンスーン影響)
- 面積
- アフリカ(インド洋) / 60 km²
- 首都
- (行政センター)セーシェル・ヴィクトリア
- 最大都市
- ディエゴガルシア基地
- 海岸線の有無
- 有
政治
政治体制: イギリス海外領土・弁務官統治
経済
通貨: 米ドル (USD)
GDP(名目):
GDP(PPP):
言語・時間帯
主要言語: 英語
時間帯: IOT
文化・習慣
民族集団
米軍関係者, 英軍関係者, フィリピン人技術者, モーリシャス系作業員
国民的スポーツ
ソフトボール, バスケットボール, 釣りトーナメント