ガーンジーの概要
イギリス海峡に浮かぶチャンネル諸島北部の王室属領。イギリス本国に属さず、高度な自治権を有する。
基本情報
ガーンジー代官管轄区は、ガーンジー島を中心にオルダニー島・サーク島・ハーム島など複数の島で構成され、 首都セント・ピーター・ポートからイギリス本土よりもフランス・ノルマンディー地方に近い位置にある。 王室属領としてイギリス国王を元首に戴きながらも、独自の議会・税制・司法制度を持ち、EUにも属していなかった。 オフショア金融センターとして名高い一方、ガーンジー種乳牛の酪農や切り花、園芸、観光も重要産業で、 面積は総計78km²と小さいが、温暖な海洋性気候が暮らしやすい環境を生み、平均寿命は80歳を超える。 1940〜1945年にはドイツ軍に占領され、5月9日の解放記念日は現在も最大の祝祭日である。
- 正式名称
- ガーンジー代官管轄区
- 通称
- ガーンジー
- 国コード(数字3桁)
- 831
- 国コード(英字3桁)
- GGY
- 国コード(英字2桁)
- GG
- 推計人口
- 約6.4万人 (2023)
- 人口密度
- 約820人/km2
- 主要言語
- 英語, ガーンジー・ノルマン語(Guernésiais)
- 主要宗教
- 英国国教会, カトリック
- 国歌
- Sarnia Cherie(非公式)
- 国際電話番号
- +44-1481
- インターネットTLD
- .gg
歴史
ノルマン公国支配からイングランド征服を経て英国王室直轄地となり、現在まで独自自治を維持。
933年にノルマンディー公がチャンネル諸島を併合して以来、島はノルマン文化の影響を強く受けた。 1066年ウィリアム征服王のイングランド戴冠により、ノルマン領でありながらイングランド王の直轄地となり、 1204年にフランス本土のノルマンディーがフランス王領となった後も島々はイギリス王に忠誠を誓い続けた。 中世以降は私掠船や貿易で栄え、19世紀には詩人ヴィクトル・ユゴーの亡命先としても知られた。 第二次世界大戦中のドイツ占領は英国領土として唯一の地上占領経験で、要塞跡や地下トンネルが現在も残る。 戦後は金融・観光で発展し、1973年の英国EC加盟後も域外扱いを選択。ブレグジット後も立場は変わらず、島独自の法体系と低税制を維持している。
地理・気候
ゆるやかな丘陵と切り立った花崗岩の断崖が交互に続き、干潮時には広大な干潟や潮間帯が現れる。
温帯海洋性気候
- 面積
- ヨーロッパ / 78 km²
- 首都
- セント・ピーター・ポート
- 最大都市
- セント・ピーター・ポート
- 海岸線の有無
- 有
政治
政治体制: 王室属領・議会制(冠領地)
経済
通貨: ガーンジー・ポンド(英国ポンドと等価) (GGP / GBP)
GDP(名目): 約36億 米ドル (2019)
GDP(PPP):
言語・時間帯
主要言語: 英語, ガーンジー・ノルマン語(Guernésiais)
時間帯: GMT, BST(夏時間)
文化・習慣
民族集団
イギリス系, ノルマン系フランス, ポルトガル系, ジャーフロー人, その他ヨーロッパ系
平均寿命
82.4歳(男女平均、2022)
識字率
99%
国民的スポーツ
クリケット, サッカー, ラグビー, セーリング, サイクリング