キプロスの概要
地中海東部に位置する島国。EU加盟国で、南北分断問題を抱える。
基本情報
キプロスはシチリア島・サルデーニャ島に次いで地中海で3番目に大きな島に成立する共和制国家。古代より銅の産出と交易中継地として栄え、ギリシャ・ローマ・十字軍・オスマン・英国と支配勢力が変遷した。1960年に独立後、1974年のギリシャ系クーデターとトルコ軍介入を経て南北に分断。南部のキプロス共和国は国際的に承認されEU・ユーロ圏に加盟、北部はトルコのみが承認する北キプロス・トルコ共和国が実効支配している。温暖な気候と豊かな歴史遺産、透明度の高い海岸線が観光資源であり、金融・海運登録国としても知られる。
- 正式名称
- キプロス共和国
- 通称
- キプロス
- 国コード(数字3桁)
- 196
- 国コード(英字3桁)
- CYP
- 国コード(英字2桁)
- CY
- 推計人口
- 124万人 (2023)
- 人口密度
- 約130人/km2
- 主要言語
- ギリシア語, トルコ語
- 主要宗教
- キプロス正教会, イスラム教
- 国歌
- 自由への賛歌 (Ὕμνος εἰς τὴν Ἐλευθερίαν)
- 国際電話番号
- +357
- インターネットTLD
- .cy
歴史
古代から銅と交易で栄え、多数の大国に支配された後1960年に独立。1974年以降島は南北に分断されている。
青銅器時代から自然銅が採掘され、島名がラテン語の銅(cuprum)の語源となった。ヒッタイト・アッシリア・ペルシア支配を経てアレクサンドロス大王後はプトレマイオス朝のもとで繁栄。ローマ、東ローマ、十字軍諸国、ヴェネツィア、オスマン帝国と主権が推移し、1878年ベルリン会議後は英領キプロスとなる。第二次大戦後エノシス運動が高まり1960年独立。ギリシャ系とトルコ系の衝突により1974年トルコ軍が北部を占領し、事実上島は分断された。国連主導で再統合交渉が継続中。
地理・気候
北にキレニア石灰岩山脈、中央にメサオリア平原、南に火成岩のトロードス山地が連なる起伏に富んだ島景観
典型的な地中海性気候(温暖少雨の夏と温和多雨の冬)
- 面積
- ヨーロッパ / 9251 km²
- 首都
- ニコシア
- 最大都市
- ニコシア
- 海岸線の有無
- 有
政治
政治体制: 大統領制共和制(単院制議会)
経済
通貨: ユーロ (EUR)
GDP(名目): 303 億ドル (2023)
GDP(PPP): 426 億ドル (2023)
言語・時間帯
主要言語: ギリシア語, トルコ語
時間帯: 東ヨーロッパ時間, 東ヨーロッパ夏時間
文化・習慣
民族集団
ギリシャ系キプロス人, トルコ系キプロス人, マロン派, アルメニア系, ラテン系, 英国系居住者
平均寿命
82.4歳
識字率
99.1%
国民的スポーツ
サッカー, バスケットボール, 射撃, テニス, ラグビー