基本情報

オーランド諸島はフィンランドとスウェーデンのほぼ中間に位置し、歴史的・文化的にはスウェーデン語圏に属する。1921年の国際連盟裁定でフィンランド領とされた際、言語・文化保護と自治、さらには非武装中立が国際条約で認められた。現在も独自議会・政府を持ち、立法・財政・教育など広い権限を行使する。島々は花崗岩の岩礁と針葉樹林、穏やかな入り江が連なり、夏は白夜、冬は氷結した海と季節ごとの表情を見せる。首都マリエハムンは人口約1.3万人の小さな港町で、海運・金融・ITを主産業とし、観光と農業も重要。EUに属しながら関税同盟外という特殊な地位を活かし、免税ショッピングやフェリークルーズの寄港地としても知られる。

正式名称
フィンランド領オーランド自治州
通称
オーランド
国コード(数字3桁)
248
国コード(英字3桁)
ALA
国コード(英字2桁)
AX
推計人口
3万人強 (2023)
人口密度
約19人/km²
主要言語
スウェーデン語
主要宗教
ルター派(フィンランド福音ルター派教会)
国歌
Ålänningens sång(オーランド人の歌)
国際電話番号
+358 18
インターネットTLD
.ax

歴史

スウェーデン領から帝政ロシアを経てフィンランドに編入され、1921年に広範な自治を獲得した島嶼地域。

1809年、スウェーデンがロシアに敗れフィンランド大公国が成立すると、オーランドもロシア支配下に入る。1856年パリ条約で非武装が規定されたが、第一次世界大戦中にロシアが要塞化を進めたため緊張が高まる。1917年のフィンランド独立と並行して島民はスウェーデン復帰運動を展開、両国は国際連盟に裁定を要請。1921年、新渡戸稲造らの調停によりフィンランド帰属と自治権付与が同時に決定した。その後1991年自治法改正で権限が拡大し、EU加盟後も関税面などで特別地位を保持している。非武装中立は今日まで維持され、平和の象徴とされる。

地理・気候

花崗岩の岩盤が氷河で削られた低い丘陵と入り江、針葉樹林、農地がモザイク状に広がる多島海景観。

湿潤大陸性気候(海洋の影響で比較的温和)

面積
ヨーロッパ / 1580 km²
首都
マリエハムン
最大都市
マリエハムン
海岸線の有無
資源
漁業資源(ニシン・サーモン), 風力発電ポテンシャル, 花崗岩, 森林(針葉樹), 淡水地下水, 観光資源, リンゴ園, 清浄な海塩, 再生可能エネルギー(バイオマス), 海藻

政治

政治体制: フィンランド内の自治議会制・議院内閣制(非武装中立地域)

経済

通貨: ユーロ (EUR)

GDP(名目):

GDP(PPP):

言語・時間帯

主要言語: スウェーデン語

時間帯: EET, EEST(夏時間)

文化・習慣

民族集団

スウェーデン系フィンランド人, フィン人, エストニア人, ロシア人, その他北欧系

平均寿命

約82歳

識字率

ほぼ100%

国民的スポーツ

セーリング, サッカー, フロアボール, アイスホッケー, オリエンテーリング

国旗

オーランド 国旗

国章

オーランド 国章